終了レポート 第4回牛島海岸清掃活動を終えました。

香川県丸亀市、牛島にて第4回目となる海岸清掃を行いました。
本イベントは日本財団・瀬戸内オーシャンズXの「瀬戸内海洋ごみ削減行動促進 支援基金」第五期助成金の一環として、丸亀ICTクラブが行う活動です。

ICTで瀬戸内海を守ろう!
第4回 牛島海岸清掃

瀬戸内のきれいな海を守るために・・・

2024年11月17日(日)
今回の活動には、香川県内の小中高生と保護者、スタッフの合計26名が参加しました。
お天気を心配していましたが、雨が降ることもなく、暑すぎず寒すぎず、
絶好の清掃活動日和となりました!

試験前ということもあり、いつもよりコンパクトな人数となりましたが、
県内の各地から、環境問題に対する意識の高い生徒さんたちが参加下さり、
活気にあふれた活動となりました。

世界共通のICC(※)に基づいた、一歩進んだごみ拾い

私たちのごみ拾いは、ただのごみ拾いではありません。
流れ着くごみを世界共通のICCに基づいて種類や数を調査し、その結果から改善策に繋げるごみ拾いです。

今回は満月の翌日で、大潮の影響もあり、とてもたくさんのごみが漂着していました。
その多くが、私たちの生活ごみです。
調査をしながら、考えながらのごみ拾いに、参加者たちも様々な意見や考えが出てきました。
※ICC=International Coastal Cleanup=国際海岸クリーンアップ

かがわ海ごみリーダーによる海ごみ講座

いつも私たちの活動を支えてくださっていて、海ごみのプロフェッショナルである、海ごみリーダーのおふたり。
今回も海ごみについてのミニ講座を行っていただきました。

我々人間のごみによって生命を脅かされる生き物たち。
日本のごみが遠い国まで流れ着いている事実。

メモを取りながら真剣な表情で聞いていた参加者たちは、衝撃を受けたと同時に
海ごみに対する意識も変わったのではないでしょうか。

本気の海ごみ拾い!

お昼休憩をはさんだ後、今度は調査無しのひたすらごみ拾いです!

頼もしい高校生男子を筆頭に、岩場に挟まっている大きなごみをいっぱい回収しました。
一方では、砂浜に打ち上げられたマイクロプラスチックになる前の細かいプラスチック片や、
陶器、ビン、缶、ペットボトル、注射針….
取扱いに注意しながら、しっかり分別してくれました。

コンパクトな人数ではありましたが、なんと100キロもの海ごみを回収しました!
悲しい現実と、達成感と、参加者は色々と考えるきっかけになった活動だったと思います。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!お疲れさまでした!
スタッフは翌日しっかり筋肉痛になりました!笑

単なるプラスチックごみ清掃活動でなく、考える時間を

ボランティアスタッフから

複数の海岸を清掃するのですが、1つの海岸を清掃して県の海ごみリーダーからの説明の後、子ども同士でグループディスカッションします。「ごみを削減するためになにをしたらいいか?」という問を投げました。
もちろん、家庭から出すごみをできるだけだ少なくするといった答えもありますが、ありきたりすぎです。
もう少し考えてみましょう。

ありきたりな結論しかでないグループには、大人がファシリテートで参加します。
「確かに家庭のごみを少なくするとか、登下校の途中でごみを拾うのも1つです。
でも、個人の力では大きな問題に限界があります。
短期的な視点だけでなく長期的な視点でも考えてみましょう。
例えば、企業と連携して大型機械で一気にとりつくすのも手です。
(規模の観点から)また、時間はかかるかもしれませんが、政治家になって、プラスチックごみの削減する法律を作るといった対応は長期的かつ地域を超えて実行力を持ちます」といったヒントを出します。

またごみが出る理由を考えてみます。悪意のないごみの流出のほかにポイ捨てポイントでの故意で悪意のあるごみ捨てもあります。
悪意のあるごみ捨てに対してはどんな解決方法があるでしょうか?

「ナッジ(nudge)」※1という概念を知っていますか?デザインや行動心理学で善意のごみを捨てるのが楽しくなる仕組みがあります。といったことを伝えます。
このようにきっかけを作ると「将来、科学者になってプラスチック並みに耐久性のある分解可能な紙由来の包装素材を作る」とか「企業とタイアップする」などの意見も出てきます。

物事を多面的に見ること、問切りな解答でなくしっかり考えること、このようなPBL(Problem/Project Based Learning)で学ぶのも丸亀ICTクラブが大切にする時間です。

※1「ナッジ(nudge)」とは、英語で「軽くつつく、行動をそっと後押しする」という意味の言葉です。

参加者の声

  • 自分で綺麗にした海を知ることで、これからも綺麗な海を守り続けようと思えました。そして、ゴミの種類を知れたことにより、自分はそのゴミの処理に関心を持つことができました。

    坂出第一高校 1年

  • 海の現状を知ることができたり、ゴミを減らすための取り組みをこのような機会で考える事ができてとてもよかったです。また、色々な学校の人たちと協力してゴミ拾いができてどんなゴミがあって流されてからどうなるのか…頭で大体の想像はできていたけどしっかり自分の目で見て改めて自分の考えが変わった気がしてとても良かったです。

    香川誠陵高校 1年

  • ゴミ袋に数え切れないほどのゴミが集まり、本当に驚きました。また、狭い範囲だったのに、歩くごとにゴミがたくさん出てきたことにも、ショックを受けました。

    香川誠陵高校 2年

  • 今日参加してみて、とても楽しみながら色々な人と交流しながらごみ拾いができたことがとても良かったです。もっと参加してごみ拾いの大切さやゴミを少なくしていきたいと思いました。

    大手前高松高校 2年

  • 島が最初よりもすごくきれいになったので、よかったです。

    多肥小学校 4年

  • とっても楽しかったです!次は友達もさそってきます!

    大手前高松中学 1年

このイベントは日本財団・瀬戸内オーシャンズXの助成を受けて実施しています。

主催:一般社団法人 丸亀ICTクラブ

後援:丸亀市、丸亀市教育委員会、高松市教育委員会、四国情報通信懇談会、電子情報通信学会、香川県教育委員会

協力:稲伸ゼミナール(教育科学研究社)、株式会社 想隆社、一般社団法人 かがわガイド協会